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境界を生きる:子どもの性同一性障害(1・2)

(毎日jp) 心と体の性別が一致せずに苦しむ性同一性障害(GID)。社会の理解が徐々に広がってきたが、18歳未満へのケアは置き去りにされている。当事者の9割は中学卒業前から性別への違和感があったとの調査もある。医療や教育の現場で何が起きているのか。

少し膨らんだ胸がシャツの上から分かるようになった。「良かった、効いてる。でもばれたらどうしよう」

西日本の小さな海沿いの町。高校1年男子(15)は今年初めから、親に隠れてインターネットで個人輸入した女性ホルモン剤を飲む。日々男っぽくなっていく体を自分のものと感じられず、つらくてたまらなかったからだ。

苦痛を感じ始めたのは小学校高学年だった。急に背が伸び、声変わりが始まった。中学に進むと男子の制服を着ることに耐えられず不登校に。親に打ち明け一緒に専門医を受診し「早く体を女性化したい」と訴えたが、医師は聞いてくれない。診察券を破って捨てた。

ネット上にはホルモン剤の販売サイトがたくさんあった。一番安い薬を探し、フィリピンの業者が運営するサイトを見つけた。日本でもGID治療に使われる薬のアイルランド製のものが280錠で1万円。指定口座にお年玉を振り込んだ。心臓がドキドキしたが「正しいことをしたんだ」と言い聞かせた。

ネットで副作用の恐れがあることは知っていたので、1日1錠と決めている。微熱やだるさが表れ不安になったこともあるが、やめられなかったという。

こうした子は決してまれでない。GID受診者が多い東京都のはりまメンタルクリニックでは、この2年間に初診に来た18歳未満の男子21人中7人が既に服用。埼玉医科大でも3人に1人の割合だ。

背景には日本精神神経学会の治療ガイドラインがホルモン療法を18歳以上としていることがある。思春期に抱く性別への違和感は一過性のことがある上、18歳未満は医療行為への自己決定能力が不十分との理由からだ。

少年らが自己流で服用している薬は女性の更年期障害のホルモン補充にも使うが、男性を女性化するにはその十数倍必要な時もある。同大の石原理教授は「人によって血栓症など致命的な副作用が出かねず、素人判断では危険。また、GIDと確定していない人が思い込みで飲み続けると、永久に精子を作れなくなる」と指摘。輸入薬に詳しい木村和子・金沢大教授は「個人輸入薬には本来の成分と全く違うものもある」と警鐘を鳴らす。

それでも本人にとって第2次性徴時の精神的苦痛は大きく、不登校や自傷行為に及びかねない。

「ぼーっとしているうちに体が成長してしまうのに医者は患者の気持ちを分かっていない」。首都圏の高校1年男子(15)は専門医に治療を断られ、個人輸入薬を服用して1年半になる。最初の数カ月で肌がきめ細かくなり、より高い効果を求め別の薬に切り替えた。

「薬がなかったら、自分がこの先も生きていくなんて考えられなかった」。研究者になり、いつか家庭を持ちたい。今はそんな将来を描ける。それでも「病院で処方してほしかった」と目を伏せた。

手首に刻まれた傷跡は深かった。「いつか本当に死んでしまう。先生、どうかこの子を助けてください」

岡山大学病院の診察室。数年前、中塚幹也医師(生殖医学)はある女子高生の母親に懇願された。子どもは16歳。大人の女性になっていくことへの強い嫌悪感を訴え、月経が来るたびに自殺未遂を繰り返した。登校もままならなくなっていた。

中塚医師は悩んだ。GID医療には体の性別を心の性別に近づけるホルモン療法が一般的だが、18歳未満に対しては日本精神神経学会の治療ガイドラインで認められていない。もう一つ、女性ホルモンの分泌を抑え第2次性徴を止めてしまう「ブロック」と呼ばれる方法があるものの、ガイドラインには記載自体がなく、GID医療の体制が最も整う同大でさえ、18歳未満への実施の可否は議論したことはなかった。

精神科医と話し合った結果、中塚医師は「緊急避難でやるしかない」と、注射剤によるブロック治療に踏み切った。生徒は月経が止まり、うつ症状も消えて元気を取り戻していった。遠方から治療に通い続け、18歳を迎えるとホルモン治療に移行。乳房の切除手術も受けた。

同学会のガイドラインは1997年に策定され、2002年の改定でホルモン療法の年齢条件が「20歳以上」から「18歳以上(未成年は親の同意が必要)」に引き下げられた。進学や就職で生活環境が変わるのに合わせて治療を始めた方がいいとの配慮からだった。

この時、18歳未満にどう対応すべきかも議題となったものの、結論は見送られた。「思春期は誰もが心や体に違和感を覚えがち。自分はGIDに違いないという思い込みだけで受診する子が増えると、医療現場が混乱する」。改定にかかわった埼玉医科大かわごえクリニックの塚田攻医師は、当時はそうした考えが主流だったと振り返る。そもそも子どもの症例自体がまだ少なかった。

だがその後、GIDが広く知られるにつれて低年齢の受診者が増加。専門医らはいま、先送りを続けてきた課題に直面している。

今年5月20日、広島で開かれた日本精神神経学会の学術総会。GIDの小委員会では、ブロック治療をガイドラインで認めるかどうかを巡り、専門医らが真っ向から意見を戦わせた。

賛成派の中塚医師は「特に男性の場合、18歳からホルモン治療を始めても本人が望むレベルまで女性化するのは困難だ。風ぼうにコンプレックスを抱いて対人恐怖を感じたり、偏見にさらされる人生になってもいいのか」と強い口調で訴えた。一方、塚田医師は「人間は第2次性徴を経て精神的にも大人になっていく。ブロック治療はその成長過程を奪うことになり、倫理上の問題が残る」と慎重姿勢を崩さなかった。

各国の医師らでつくる「トランスジェンダーの健康に関する専門家学会」が策定した国際的指針では、第2次性徴が始まったらブロック治療を実施し、16歳になればホルモン治療も可能としている。日本精神神経学会の性同一性障害委員長を務める斎藤利和・札幌医科大教授は言い切る。「容易に結論が出る問題ではないが、現場には命にかかわる待ったなしの現実がある。これ以上、悠長な議論だけを続けるつもりはない」
http://www.gaylife.co.jp/news/2869/2953.html
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