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グレイヘテロマンティック、って知ってますか?牧村朝子

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「レズビアンライフサポーター」と名乗り、性のありかたに悩んだ当事者としての自分の経験をいかして、執筆・テレビ出演を行っている牧村朝子さん。自分と同じ悩みを抱える人々によりそった活動を行えるよう努めている牧村さんですが、過去には、使命感のあまりに失敗してしまったこともありました。牧村さんが「黒歴史」から学んだ、性を語るうえでのタブーとは?

これからするお話は、もしかしたら、あなたにご自身のネット上での黒歴史を思い出させるかもしれません。

だけれどわたしは、わたしのような失敗をあなたにしてほしくないと思っています。だから、わたしの失敗としてお話させてください。

●1年半前、わたしはツイッターを炎上させました。

当時わたしは、「レズビアンライフサポーター」なる気合い入りまくった肩書をつけたばかり。性にまつわる情報を伝えていかねばと、激しい使命感に燃えていました。

そんな使命感のわりに、仕事がありませんでした。

ヤバイ。

終わる。

そう思ったわたしは、ツイッターで「わたし知的です☆ ジェンダー・セクシュアリティ論のことこんなに知ってます☆」アピールにいそしみ始めました。なんかディレクターさんとか編集者さんとかイベンターさんとかそういう業界の人が見ていることを、強く強く願いながら。

炎上したその日も、たしかこんなことをドヤドヤと語っていたのだと思います。

「最近ニュースや雑誌で『LGBT』って言葉がよく出てきますね!

この言葉の由来は、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーそれぞれの頭文字ですが、いわゆる性的マイノリティってそれだけじゃないんですよ!

【L】レズビアン
【B】バイセクシュアル
【G】ゲイ
【T】トランスジェンダー
【Q】クエスチョニング
【I】インターセックス
【A】アセクシュアル
【X】Xジェンダー
【D】デミセクシュアル
【H】ヘテロセクシュアル
【P】パンセクシュアル
【N】ノンセクシュアル
【O】オブジェクトゥムセクシュアル

ハ~イ! いろいろありますねえ!」

たぶん今あなたは、「何それどういう意味」とお思いになったことでしょう。そうだと思ってわたしも、上に挙げたカタカナの嵐を説明しにかかりました。

それが炎上に繋がったのです。

ツイッター上ではきちんと批判してくださる方も多かったですが、それよりなにより、陰口ツイート・晒しリツイートが華麗に花盛りでした。

なぜか。

わたしは、人のセクシュアリティ(性のあり方)を上から目線で言葉で分類するという、暴力的なことをツイッター上でやらかしたからです。

●性のあり方を分類することは、暴力なんです。

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル……といった、セクシュアリティにまつわる言葉には、大きく分けて二つの使われ方があります。

一つは、自分自身で選び取り、アイデンティティとして使うこと。「わたしはレズビアンです」という言い方がそれにあたります。

そしてもう一つは、他人に向けてある共通点をもとに分類し、カテゴリとして使うことです。「たまたま女を好きになっただけ? 彼女を好きな気持ちが恋かどうかわからない? 要はそれ、レズビアンだってことでしょう」「レズビアンっていうのは、○○な人たちのことだよ!」というような言い方がそれにあたります。

そして後者のカテゴリとしての使い方は、良い悪いはともかくとして、必ず暴力をはらみます。

ピンとこないかもしれませんので、例を挙げましょう。例えば、よくレズビアンは「女性同性愛者」と説明されますね。

じゃあ、「女性」って誰ですか?
女性器がある人ですか?
子どもを産める人ですか?
女性っぽい声の人ですか?
戸籍に女性って書いてある人ですか?
女の格好をする人ですか?
自分を女性だと思っている人ですか?
あなたにとって女性だと思える人ですか?
「女性同性愛者」が女性であると、あなたは何を基準に判断しているのですか?
そして「女性同性愛者」本人は、愛する相手が同性であると、どうやって判断しているのですか?

「レズビアンとは○○である」だなんて、とても一概に言えないのです。ただひとつ言えることがあるとすれば、「性に対するあり方は十人十色、百人百通りに違う」これだけです。

性に対するあり方の判断基準は、個人によって違います。そんな中で無理矢理、壁を作って区別しようとすれば、その壁の下で誰かを押しつぶしてしまうことにもなりかねないのです。

●とはいえ、単純にカテゴリが悪いわけではありません。

もちろん、カテゴリがあるからこそ適切な支援や施策をほどこすことができるというメリットもあります。また、当事者同士で共感しあえる、存在が社会に認知されるという面もあります。けれど、カテゴリというものの暴力性は、どんなに気を付けても必ずついて回ります。

まして、ネット上で散見される、

「ゲイは男らしい同性愛者、オカマは女っぽい同性愛者。はっきりわかんだね」
「レズビアンってみんな深爪なんだって~。理由がわかっちゃった人はRT!」

みたいなセクシュアリティ分類論は、誰を救う訳でもないもの。わたしがツイッターでやらかした失敗を、もう誰にも繰り返してほしくないものです。

●それでも、セクシュアリティは細分化しつづけています。

今まで、「人の性のあり方を言葉で分類・説明しようとすること自体に暴力が隠れてるのよ」というお話をしてきました。しかしそれでも、今でも、セクシュアリティにまつわる言葉は増え続け、分類はどんどん細かくなっています。

暴力ですと言ったそばからセクシュアリティ分類用語を説明するのはなんかちょっと矛盾している部分もあるのですが、あくまで例として、比較的最近出てきた用語をここでいくつかご紹介しましょう。

【アンドロジノセクシュアル】
女性的でも男性的でもない、中間的な性を感じる相手に恋愛感情を持つ。

【グレイヘテロマンティック】
基本的に他者に対して恋愛感情や性欲を抱かないが、ごくまれに異性に対しロマンティックな気持ちを感じることがある。けれど、具体的にロマンティックな関係になろうとは思わない。

【ホモフレキシブル】
いまのところ同性としか恋愛・性愛関係をもったことがないけれど、今後の人生において異性と関係があっても別にいいんじゃない? 同性だけにはこだわらないよ! と考えている。

……

わー

覚えきれなさそう!!

ちなみに今わたしが書いた説明は、「これはこうです」というものでなく、あくまで「たとえば大体こんな感じですよ雰囲気的に」というものとしてお受け取りくださいね。あしからず。

しかしそんな言い訳をしても、今こうして説明したことによって、わたしはまた誰かを切り落としてしまっているんです。そういう、世にあふれるセクシュアリティの分類・説明に切り落とされ「いやいやいやそうじゃない!!」と思った人たちの一部がまた、新しい言葉を作っていきます。

それくらい人間の性に対するあり方は多様で、分ければキリがないことなのです。キリがないことがわかっていながら、それでも言葉はどんどん細分化しつづけます。

そしてその原動力となっているのはおそらく、
「自分に近い人と集まりたい」
「人々を分類して理解した気になりたい」
「他人とも古い概念とも違う新しい自分になりたい」という願いです。

さて、あなたは、他人や自分の性のあり方を「ゲイだ」「女だ」「バイセクシュアルだ」などと分類したことがありますか? あるとしたら、なぜ、そうしたのですか?

いろいろ理由はあるでしょうけれど、覚えておきたいことはひとつ。セクシュアリティの分類というのはつまり、「こう分けられるのだ」という固定的な決まりではなく、「こう分けると便利じゃないかなぁ」という流動的な提案にすぎない、ということなのです。(つづく)


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.牧村朝子

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140319-00000186-cakes-life
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はじめまして、cakes編集部の平松と申します。

メールフォームからもお願いをお送りしましたが、
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こちらの内容は、有料ウェブサイトcakes(https://cakes.mu/)で牧村朝子さんが有料で配信している記事を、一週間限定でYahoo!で無料配信しているものであり、
著作権は牧村朝子さんにあります。

ことわりなく他サイトで無料公開することはご遠慮いただいて
おりますので、至急削除していただくようお願いします。

| cakes編集部平松 | 2014/03/20 17:36 | URI | ≫ EDIT















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